BOLLINIの代表作を今日はご紹介します。
当店にお越しになられたことがない方のほとんどは「BOLLINIって何のブランド?」と思われる方がいらっしゃると思うので、まずさわりとしてBOLLINIのご紹介をさせて頂きます。
BOLLINIはイタリア靴ブランドです。ボリーニと呼びます。
BOLLINIは第二次世界大戦が終結した年の1945年、イタリア北部、ミラノ郊外に位置する避暑地、カンタルーポに創業しました。
創業以来家族経営で、職人は両手で足りるほどの人数。日産20足程度という小規模な工場…というよりも工房といえるような製造場。
お分かりいただけるかと思いますが、ごくごく小規模の靴ブランドなのです。機械も最新鋭の物が入っているわけではなく、その分昔ながらに手作業をふんだんに入れて作っているのが特徴です。
世の一般的な「イタリア靴」のイメージというと、一時期流行った、とんがっていて、色目も派手で足元からガツンと主張するようなものを思い浮かべられる方も一定数織られると思います。
しかし、イタリア北部で作られるBOLLINIの靴はイギリス靴に通じるような素朴な雰囲気、ベーシックでタイムレスなオーラがあることが特徴です。その中でも手染めで表現するブラウンカラーはイタリアらしい色気を感じるのが特徴です。
その実力はワールドフットウェアギャラリーだけでなく、誰もが知る著名ブランドも頼るほどで、実は「あの靴はBOLLINI製なのです」ということがあります。
ですから、その作りの良さは確かなものがあるのです。
代表作 シングルモンク No.2545
ワールドフットウェアギャラリーも長年BOLLINIを扱っていますが、この靴は常に人気を集めてきました。
アートナンバー2545のシングルモンクストラップシューズです。
アッパーは一枚革で形成されている非常に贅沢なホールカット型のシングルモンクなんですよ。やはり技術力の高さがこういうところでしっかりと出てきています。
ホールカットだけが売りではありません。
タンにループがついており、そのループにストラップが通った独特のスタイルです。
Vフロント型になっているシングルモンクでもないですし、イギリス靴由来のシングルモンクスリッポンでもありません。
オリジナリティがあふれていて、まず他人と被ることもないですし、かといって嫌味な主張もないという攻守のバランスが素晴らしい一品です。
たまに自分の足に合っていないシングルモンクを履くと、紐靴でないのでホールド力に劣り、踵が逃げてしまい履きにくいことがありますが、BOLLINIの靴は履き口を小さくしているので、踵がずり抜けてしまう心配が少ないので、歩きやすさも保証されているという実力者です。
製法はマッケイ製法とグッドイヤーウェルト製法の良さを双方取り入れたブラックラピッド製法なので、軽くてしなやかな履き心地ですが、ソールの張替えも前提に捉えた耐久性ある作りになっています。
定番モデルなので、カラーバリエーションも豊富です。
の4種類。手染めされたブラウンとパープルも絶妙な品の良さがあるので着合わせはパティーヌシューズの中でも圧倒的にしやすいと思います。
スタッフでもカラーリングの好みが変わります
合わせているスーツはチャコールグレーのチョークストライプです。
この着合わせであれば、筆者は今っぽくブラックスエードが一番おすすめです。
逆に撮影をしたスタッフはブラウンカラーとの組み合わせが好きだといっていました。
それもやはり手染めによって濃淡があるブラウンカラーであるために、チャコールグレーのやや落ち着いた色味をしっかり拾えるから着合わせてしっくりくるのだと感じます。
自分が一番良いと思った色の組み合わせというのは、自然とその方のキャラクターに寄り添うものとなっているので、そういったフィーリングは靴を選ぶ際にぜひ大事にしていただきたいポイントです。
皆さまはどのカラーが一番お好みですか?