前回はGQ JAPAN様の人気連載企画「スタッフが教える、人気アイテムBEST5!」にてご紹介いただいたことをご案内させていただきました。
手前味噌ですが、ワールドフットウェアギャラリーは革靴をメインとした皮革製品を扱うセレクトショップの草分け的存在であるとは自負しているので、こういったご紹介を通してこれからも革靴の魅力を皆様に発信できればと思っています。
・・・「セレクトショップ」に分類されるとは思うのですが、一般的なセレクトショップとちょっとだけ違うと思う点があると思い立ったので、今回はそのお話をさせて頂こうかと思います。
セレクトショップという立ち位置である以上、当然市場でどのような靴が人気であるのか?流行のものは何か?これからどういったものが「来そう」なのか?ということは気を払っているところです。
毎シーズン、トレンドは注視していますが、シーズンごとに必ず半ば義務のように自社の靴を買い足したりすることはしていません。
周りのセレクトショップの人にこのお話をしてみますと、たまに驚かれたりします。これはどうしてなのか?と考えてみると、ワールドフットウェアギャラリーのスタッフには弊社が標榜している、「時を超えたエレガンス」を追い求める精神がスタッフ間に息づいているからであるという考えに至りました。
男性の服務規程としては、ジーンズ禁止・短パン禁止・サンダル禁止となっています。
アパレルショップでは少し珍しいとお感じになるでしょうか?実はワールドフットウェアギャラリーではジーンズ禁止なのです。短パンも禁止、サンダルも禁止。
これは、接客をするという仕事の性質上、お客様に向き合うには不適切であると弊社の社長が考えているからです。
サンダルも禁止ですから、今季ミヤギコウギョウさんでグルカサンダルのオーダーを推進していますが、私たちスタッフは店頭においては、グルカサンダルも着用禁止です。
筆者は入社前に「今どきのアパレルを扱うショップでジーンズ禁止なんてイケてない店だな~」なんてほんのちょっと思ってしまったりしたのですが(秘密ですよ)、今では、ジーンズを履いて接客することが習慣にならなくて良かった、と社長に感謝しているほどです。もちろんスタッフの中にはそう思っていない者もいるかもしれませんが、筆者が言いたいことは十分理解してくれると信じています。
それはなぜなのか?そしていったい何なのか?
ショップスタッフとして服を着こなすという行為を通して「何に?どんな格好に、どんな所作にエレガンスが宿るか」が何年もこの会社に勤めて、ようやく端っこの方だけ言わんとしているがわかってきたためです。
筆者もここ数年は生意気にもテーラーで、スーツはオーダーしていますが、「ああ、これだ」と思ったのです。
セレクトショップの気質は当然持ちながらも、流行等を超越した普遍的なスタイルを見出そうとしているスタッフがいるという点はハウススタイルの追及に勤しむテーラーさんのような気質も持ち合わせているのだ、と。
弊社のスタッフは各々が自分の好きなスタイルを追求しています。イタリアンスタイル、ブリティッシュスタイルなどなど個性豊かで、誰一人として一様で似たような恰好をしたスタッフはいません。
そういう意味でお客様にはいろんなスタイルを提案できるので、希少なセレクトショップ、かもしれません。
これがワールドフットウェアギャラリーのハウススタイルなのでしょう。
今はまだ皆様とお会いできませんが、休業中もスタッフは各々のスタイルを突き詰めています。早く皆様に再びお会いできる日を楽しみにしております。