セミブローグシューズのお話

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クラシック回帰という言葉がドレスファッションシーンで言われるようになってから、早数年経ったような気がします。 

クラシック回帰に必要不可欠なアイテムがブローグシューズです。今日はその中でもセミブローグについてお話をしたいと思います。

 

クラシックな装いとは?

ドレスファッションシーンでは、1930年代~1950年代に完成したスーツ・ジャケットスタイルのことを、「クラシックな装い」と言い、そのエッセンスをふんだんに取り組んだものを「クラシック」と表現します。

スーツが形を完成させるということは、今私たちが普通に履いている革靴も、スーツにあわせてこの時代にほぼ形は完成したのです。

クラシックというと、埃くさい昔のスタイルのような気がしてしまいますが、決してそういったことではありません。

 現在でも十分通じる、至って普通のスーツスタイル、ジャケットスタイルこそがクラシックであり、時代の流れに価値観を大きく左右されないものです。

クラシックな装いは、1930年代に原型が固まり、1950年代には完成しています。1960年代になると、一般市民にも既製のスーツが広まるようになっていきました。1970年代にはさらにスーツやジャケットを色んなスタイル、色で楽しむようになっていくので、やはりクラシックというと1930年代~1950年代のものを指すかと思います。

 

筆者としては、もっとも違和感なく、いつの時代にも規範としてお手本にできるのは1950年代のスーツやジャケットかな、と思います。

1950年代になると、30年代のような男らしさを強調するボールドルックが落ち着いてきた時代です。一目でわかるほどの太いラペル幅や裾幅も、中庸的でナチュラル=自然体に変化してきます。

※ただ、スラックスだけはかなり太く見えるので、その後の1960年代のほうが、より現代的になります。

 

セミブローグの出自

クラシックな装いについて、前説をしたところで、セミブローグの話に移っていきたいと思います。

セミブローグは、フルブローグ(ウイングチップ)の次にメダリオンとパーフォレーションの装飾がある靴であり、ハーフブローグとも呼ばれます。

ブローグシューズはイギリスのカントリーサイドで生まれた靴です。湿地帯を歩くときに靴の中に水が入ってしまうため、その際水を抜くための通水口として、穴をあけたのが、今でも残っているブローグシューズの穴飾りです。

その流れは非常に古いものですが、セミブローグの靴はファッション性を取り込みながら、完成したのは1930年代です。

 

セミブローグをこの世に生み出したメーカーは…

 

やはり!()またまた登場の、ジョン・ロブ・ロンドンです。

さすが靴業界の重鎮。本当に話題も事欠かないです。

 

さて、ジョン・ロブ・ロンドンではセミブローグの靴をどのように説明しているのでしょうか…?

 

A light-weight shoe for smart, but not strictly formal, Town wear. This particular style, which has been copied all over the World, was first created by JOHN LOBB some eighty years ago when shoes first began to take the place of boots. It was designed to meet the demand for a shoe less severe than the plain Oxford yet lighter in style and weight than a fully-brogued shoe. The shoe photographed is of Russia Calf Leather and is one of a pair made for the Paris Exhibition of 1937, at which the Firm was awarded the “Diplome d’honneur”. Willow or analine calf are used these days since Russia Calf is no longer made.

出典:JOHN LOBB UK ホームペー

 

 

セミブローグは「クラシックな装い」が固まる時期に連動するように1930年代に完成したんですね。

ブローグシューズということで、厳密なフォーマルシューズではなく、あくまで日常使いのタウンシューズと考えているようです。

 

ワードローブに加えてバリエーションを持たせてみましょう

筆者も、ジョン・ロブ・ロンドンの考えに賛同します。

特に現代的に感じるのは、セミブローグはブローグシューズではありますが、カントリーシューズといえるほどの土臭さはないということです。

ビジネス感の強い靴なので、特に内羽根のものは、オフの日に履くには少々重い雰囲気になると思います。

やはりジャケットなどを着て、ドレスアップしたシーンにこそ相応しい靴であると思います。

その中で洒落感やリラックス感を出したいときに、履きたくなるのがセミブローグの靴です。

 

無地のスーツというよりかは、チェックやストライプのようなファッション性を感じさせるスーツに合わせたいところです。

 

ただややカジュアルなニュアンスがあるからといって、ジャケットを着るだけで履きこなせる靴か?というとそれは別の話です。

 

クラシックな靴なので、セットアップのスーツにTシャツを合わせるようなノマドワーカー的な装いにも不向きです。

 

クラシックな装いというのは、利便性だけを追い求めたものではありません。

どのように自分を印象付けるか?美しく見せるか?社会性を示すか?といったようなセルフプロデュースの知恵がふんだんに取り入れながら、進化してきた経緯があります。

 

そういった点を考えると、おのずとこの靴をどういった雰囲気で履けばいいのかがお分かりいただけるはずです。

 

それは決して堅苦しく面白くないものではありません。

男性がどうすればカッコよく見えるか?を突き詰めて完成したスタイルなのです。

 

先人が試行錯誤をして集めた知恵をそのまま拝借できる現代に生きる私たちは実に贅沢な立場にいると常々思います。

 

初めてセミブローグにトライしてみようとお考えになられている方は、自分のワードローブを見て、ベーシックにスーツやジャケットスタイルに組み込むことから始めてみてはいかがでしょうか。

 

このどうしようか考えるワクワクの時間がファッションの醍醐味です。

 

 

おススメのセミブローグ

今回のブログをご覧になられて、セミブローグの靴が欲しくなったあなたにご紹介するのが、ワールドフットウェアギャラリーで今、一番人気があるセミブローグの靴がMIYAGI KOGYOのYOUKIHI Ⅲです。

1930年代、アメリカのドレスシーンが華開いた時代の靴に着想を得て作成した靴です。それを現代日本人にも合いやすいようにラストに工夫を凝らした一品です。

シルエットはオーセンティックそのもので、基本の「き」的なセミブローグです。

すらりとした流線形のフォルムがモダンで、ブローグシューズ特有のごちゃごちゃ感も感じさせないので、ビジネスシーンに使いやすいという点が、よりワードローブに組み込みやすくさせています。

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