奈良県のシューブランド、ORIENTALが手掛ける1足。ORIENTALの信条はビスポークシューズの美しさ、履き心地をレディメイドシューズに落とし込むというもの。
2021年はORIENTALがブランドをリスタートして5年という節目の年。
当モデル、ANNはワールドフットウェアギャラリーがORIENTALと共に、Oriental 5周年記念としてコラボレーションしたレディースモデルになります。
CHARLOTTE(シャーロット)はタン無しの本格ギリーシューズです。
「シャーロット」のペットネームは、「シャーロット」という名が祖父・チャールズ皇太子の女性形でまた「小さい」「可愛い」という意味があることに由来します。
「チャールズ」は9世紀西ローマ帝国皇帝カール大帝の英語変化名で「男らしい・力強い」という意味。皇帝の名を持つ可愛らしい女性…まさに英国プリンセスにふさわしい名前になっています。
クラッシックなスタイルであるギリーシューズ。
ギリーシューズとは、タン(舌革)がなく、アイレット周りがU字にくり抜かれたスコットランドの伝統的な靴です。元々は狩猟用や民族舞踏用に作られたもので、フィッティングし易く濡れても乾きやすいなど、生活上の工夫がこの形状を生み出しました。
ラストには、ラウンドトウのレディースシューズ用ラストの407を使っています。
丸みを帯び、柔らかい雰囲気と円やかな曲線を描く、本格的なグッドイヤーシューズのギリーシューズとなりました。
今回ワールドフットウェアギャラリーが提案するレディースのOrientalでは、ベベルドグッドイヤーにこだわって製造しました。
もともとOrientalのブランドのコンセプトのひとつとして、ビスポークシューズのような見た目と履き心地を既製靴でどこまで近づけるか?というのがありました。
しかし、ビスポークシューズに最も近い、純粋なハンドソーンウェルト製法では多くの手作業と結果として制作時間も大きくなるため、販売価格も必然的に高くなってしまうという価格面でのデメリットがありました。そこでOrientalがとった製法がベベルドグッドイヤーという製法です。
見た目、履き心地を大きく左右するポイントのひとつとして、ウエスト部分の絞り込みがあります。この絞り込みを最大限に作り上げるため、ウエスト部分をマッケイ製法にしています。そして、靴の前半部分を、ボリューム感を出しながら、コルクによる安定したクッション性を出すためにグッドイヤーウェルト製法を使っています。このハイブリッド製法こそベベルドグッドイヤーです。これにより人間の足型のようにくびれたシルエットラインが生まれ、美しいフォルムが出来上がります。これが第一の理由です。
また、ベベルドグッドイヤーライン以上の靴に採用されているディアスキン(鹿革)のライニングをレディースシューズだからこそ反映させるべきであると考えました。
希少な素材であるディアスキンは牛や豚といった一般的にライニングに用いられる素材よりも、柔軟性に勝り、靴擦れを極力起こさせない、ソフトなフィッティングを実現します。
クラッシックで王道のグッドイヤーシューズに、マッケイ製法を組み込むことで、優しさや新しさを加味し、エレガントでスタイリッシュな本格靴となっています。
モデル ANN
ブランド ORIENTAL
ラスト 407
カラー ブラウン(OTW6250B)
カテゴリー ギリー
原産国 日本
製法 グッドイヤーウェルト+マッケイ製法
アッパー素材 ブラウン
ソール素材 レザー
区分 靴レディース