忘れられない靴

忘れられぬ靴。

「革」靴に限らずとも、靴好きの方ならそんな大切な思いの籠った靴をお持ちであるかと思います。

今回はそういった良い意味で忘れられない靴の話を少しさせて頂きます。

筆者の忘れられない靴は Church'sのRyderⅢです。ダークブラウンスエードのチャッカブーツです。

ダニエル・クレイグがジェームズ・ボンド役として、「慰めの報酬」の劇中で履いた靴ということで、ミーハーだった私はそれを知ってすぐに靴屋に飛んでいき購入しました。

このRyderⅢというモデルには、長い歴史を持つChurch'sの中でも、昔から使われているラスト81というラストが使われています。

大きな丸みのあるトウで、捨て寸も昨今の革靴からするとかなり短め。

Church'sをよくご存じの方は、BurwoodやFairfieldにも使われているカントリーラストであるとピンとくるのではないでしょうか。

大きく張り出したコバが男らしく、またカジュアルさが良く出ます。これがまたいいんですね。

 

そんなRyderⅢですが、ボンドが熱い国で濃紺のポロシャツと着合わせていたのを見た筆者は「そうか、こんな風に着ればチャッカブーツは夏でも履けるんだな」と勝手に合点し、真夏も履いています。

筆者は休みの日も完全革靴派の人間。

仕事の日はもちろん、休みの日もしょっちゅうこの靴を履いています。

雨の日、雪の日、灼熱の日、春夏秋冬一年中、履いて履いて履きまくって8年が過ぎたある日…

 

ダイナイトソールに穴が空きました。

我ながらよくここまで履いたと思います。

おまけにバラしてみると中のスチールシャンクまでボキッと折れているではないですか。これはいけないですね。

 

 

今はオールソールも済ませ、また履き倒す日々が続いていきます。

 タイトルを「忘れられぬ靴」としているので、まるでもう壊れて処分してしまった靴のように思われそうですが、まだまだ元気に活躍中でございます!

スエードも状態が良く、しばらく履けそうです。

 8年履いても凛とした雰囲気になるのは、やはり良質な革靴であるからこそだと日々感じております。クラシックなものは年数を感じさせませんね。修理をしたのが去年の6月なので、あと半年もすれば9年目に突入です。

どうかもうあと10年!履けたらいいな~、と思いながら履いています。

この年月を超え時間が経っても美しく履くことができる点が、スニーカーではなしえない、伝統的な革靴ならではの良さであり、忘れらない靴になっていく大切なポイントではないかと思っています。

 

ちなみに、なのですが、私がワールドフットウェアギャラリーに入社して初めて販売させて頂いた靴がChurch'sのWestburyです。(※現在ワールドフットウェアギャラリーではChurch'sの取り扱いはございません)

そんなこともあって、私の中でRyderⅢのみならず、Church'sそのものが「忘れられない靴」となっています。

 

さて、皆様にとっての忘れられない靴は何ですか?